薬剤師の仕事~その1:疑義紹介~

こんにちは。さらたろーです。

石原さとみさんが主演を努めた「アンサング・シンデレラ」をご覧になって、薬剤師ってこんなことしているんだ、と初めて知った方も多いかと思います。

薬剤師の仕事の中でも、かなり重要な「疑義照会」という役目について、新人薬剤師の目線からお伝えできればと思います。

目次

1.そもそも「疑義照会」ってなに?

2.総合病院薬剤師の疑義照会内容は?

3.疑義照会って実際どんな感じ?

4.まとめ

1.そもそも「疑義照会」ってなに?

そもそも疑義照会とは、

医師の発行した処方箋に疑問点や不明な点があるとき、記載内容が適切かどうか薬剤師が確認し、処方箋の作成者(処方医)に問い合わせて確かめること。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%96%91%E7%BE%A9%E7%85%A7%E4%BC%9A

と書かれています。

これは薬剤師の義務とされており、これを怠ったことで患者さんに健康被害が出てしまった場合に法律で罰せられる可能性があります。

文章内に「記載内容が適切かどうか」と簡単に書いてありますが、ここが相当奥が深い・・・。

ごく簡単に書いただけでも、このくらいの項目をチェックしなければなりません。

  1. 薬剤特性
  2. 効能効果
  3. 用法用量(過量・過少・小児・腎障害・高齢者・休薬期間など)
  4. 薬剤相互作用
  5. 重複投与
  6. 副作用歴あり
  7. 疾患・生理状態に禁忌・慎重
  8. 副作用発見

細かいことはまだまだたくさんあります・・・。

実際には、病院の院内の処方箋の場合、電子カルテシステムのおかげで併用禁忌薬はそもそも入力できないようになっていたり、用法用量が多すぎるとアラートが出たりするため、疑義自体は発見しやすいように思います。

2.総合病院薬剤師の疑義照会内容は?

病院だと錠剤などの計数調剤と、注射薬の調剤と大きく分けて2種類あります。ここでは、計数調剤の方をメインにお話したいと思います。

大体薬剤師7人で1日に15-20件くらいの疑義照会をしています。割合でいうとだいたい2.5%から3%といったとこでしょうか。あくまで、私が勤務している時間内でのおおよその数字ですので、実際にはもっと多いはずです。

気になる内容としては、

・食前の薬が食後になっている。

・システム的に間違った入力の仕方をしている

・同じ薬が重複して出ている

・体重あたりの用量が多いor少ない

・高齢者に成人の用量で出ている

などが多いです。入退院のスパンが短い急性期の病院ですので、同じような疑義照会を何回もすることもあります。

3.疑義照会って実際どんな感じ?

ぶっちゃけ疑義照会をしなければならないような処方に出会ったときはたじろきます(笑)

ドクターに電話して処方を変えてもらうように伝えなけばならないのですが、そのドクターが電話に出ない事も・・・

また時間をおいて電話をかけ直したり、代わりのドクターに処方を変えてもらったりと、1つの疑義照会に意外と時間と手間を取られることがあります。

またドクターによってはすごく雑な対応をされることもあります。

「忙しいのはわかるけど、こっちだって仕事で電話してんだよ!!!!!」と心のなかでキレることも(笑)

やはり多職種へのリスペクトはチーム医療で大切ですね。

ほとんどの先生は優しく話を聞いてくださいますよ!!!

4.まとめ

いままで、薬剤師の重要な役割として疑義照会について説明してきました。ベテランの薬剤師の先生の疑義照会の内容などを見ていると、まだまだ勉強不足だな、と感じます。

すべては、患者さんのより良い薬物療法のために・・・薬剤師は奮闘しています!!

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